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2014年4月よりJOCV、ベネズエラにてアグロエコツーリズム開発のサポートを。

雨と停電と2ヶ月目

夏前の、雨の季節に入ったらしい。

午前中、午後、そして夜中にも、集中的にどどどさっと降る。

子どもは、外へ飛び出す。

雨の降る直前は、涼しくて外も歩きやすいし快適だし、振った後の蒸し暑さも好きなのだけれど、建物の中にいると、雨雲で室内が暗くなる上に、雨が降るともれなく停電になり、日が沈んだ後は、勉強、作業、仕事ができない。ぷつん、という電気が消える音とともに、ちょっとうんざりした気持ちがやってくる。

そうなると、ふて寝するか、ろうそくを持って居間に行く。家族があつまる。携帯ラジオを聴くか、クアトロを持ち出すこともある。

 

一度、夜に停電になったときに、ステイ先のおかあさんと、ろうそくを買いに外に出たことがあった。町中暗くて、空はうす曇。子どもの遊ぶ声、庭先で談笑する声、なんだかいつもよりにぎやかに見えて、うきうきした気持ちに。ろうそくを売っているお店の隣に、ステイ先のお母さんの孫たちが住んでいて、近づくとrukoーーと駆け寄ってくる。ろうそくを買って、そのままこどもたちと一緒に、おばあちゃん家へ。暗闇にライトを照らしながら、くらいね、こわいねーとはしゃぎながら進む。ところがうちに着いたとたん、ぱっ、と電気が戻り、心なしかがっかりしたのだった。 

 

2ヶ月目に入り、活動報告書を書きながら、現状や問題を整理する。

いまあるものは何か?そこから始めればいいのだと教えてもらい、考える。 

多くの鳥類が生息する国立公園や内部にある滝、スペイン人が使用していたコロニアル時代の石畳の道、鍾乳洞、先住民の描いた岩肌への壁画、農村地帯の緑豊かな景観、チェーン店など何もない素朴な町並み、きっちり整備されていない自然のままの渓流、数々の有名人・英雄を産出した歴史、伝統食、民芸品。

そんななか、問題として皆が認識していることは、週末や連休には多くの観光客が訪れるもののその収益は十分に市内の経済活動(農業、牧畜、その他民宿や民芸品など観光業に従事する人々)まで行き届いていないこと、また国立公園内の植物の持ち去りやごみのポイ捨てなど、観光客のマナーの悪さが目立つこと(そしてごみのポイ捨ては観光客だけの問題ではないこと)、公園内の適正収容力の問題、観光客閑散期のアクティビティの少なさ。

そして、配属先から期待されている活動や、今から始められること、理想的な観光地としての姿やそれに向けたまちづくり、二年後の目標、そんなものを、6月に入って始めの二週間は模索していた。なんとなく輪郭だけは見えてきて、残りの二週間はそれを周りの人たちに伝え、行動を開始していこうと思っている。そんな二ヶ月目。