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2014年4月よりJOCV、ベネズエラにてアグロエコツーリズム開発のサポートを。

伝統のお菓子、PaledoniaとMancarron

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私の任地では、Paledonia(パレドニア)やMancarrón(マンカロン)と呼ばれている伝統的なお菓子がある。もともとはベネズエラ西部(Zulia州やLara州、MaracaiboマラカイボやBarquisimetoバルキシメトで有名なお菓子だったのが、今は全国どこでも見られるそう。

味や形や呼ばれ方は地域や家庭によってさまざまなのだけれど、基本的には、黒糖と小麦粉でつくる焼き菓子。

ここでは、ナツメグやアニスなどのスパイスの香りが豊かでひし形のかたちをしているのがPaledonia、細長くすりおろしたココナッツの果肉が入っていて、丸い形をしているのがMancarrón。

ほかにもシナモン、クローブオールスパイス(malagueta)などのスパイスを入れたりもする。名前も、Cuca(クーカ)とかCatalina(カタリーナ)とか呼ばれたりもする。ちなみにクーカはあんまり言っちゃいけない言葉。

 

同僚に、本当に美味しいPaledonia、Mancarrónをつくる女性がいて、彼女に、つくるときは教えてね!と以前からお願いしていたのだった。ここでは小麦粉がいつ手に入るかわからないので、小麦粉が手に入ったら教えるね、といってくれていたのだけれど、ようやく念願叶い彼女の家でつくりかたを教えてもらいました。でも基本的にここのひとは分量を量らないので、すべてざっくり。

 

◇Paledoniaのつくりかた◇

材料(20個くらいできた)

小麦粉1kgとちょっと / ベーキングパウダーこさじ山盛り一杯くらい / 黒糖1kg / 水500mlくらい / マーガリンおおさじ山盛り一杯 / バニラエッセンスおおさじ一杯 / アニス(種)こさじ一杯 / ナツメグ少々(実ひとつの半分くらいすりおろして入れた)

1.まず黒糖を水に入れて、火にかけて溶かす。

2.1が溶けたらざるで漉してボールに入れる。

3.2にマーガリン、バニラエッセンス、アニス、ナツメグを入れる。

4.小麦事ベーキングパウダーを混ぜておく。混ぜたら3に入れる。

5.ある程度木ベラで混ぜたら、台の上にあけ、手でこねる。かたさを見ながら小麦粉を加えて混ぜ続ける(台にくっつかなくなるくらいまで)

6.まとまってきたら、のし棒(?)で平らにし(厚さ2cm程度)、包丁でひし形に切っていく。

7オーブンで、300℃くらいで、30分ほど焼く。

 

◇Mancarrónのつくりかた◇

材料(おなじく20個くらい)

小麦粉1kgとちょっと / ベーキングパウダーこさじ山盛り一杯くらい / 黒糖1kg / 水500mlくらい / マーガリンおおさじ山盛り一杯 / ココナッツ1個

1.まず黒糖を水に入れて、火にかけて溶かす。

2.1が溶けたらざるで漉してボールに入れる。

3.ココナッツの穴をくりぬいて中身のジュースを出し、石で割る。殻と果肉の間にナイフをいれ、殻を取り除く。果肉をすりおろす。包丁で刻んでもいい。

4.2に3を入れる。

5.4にマーガリンをいれて混ぜる。

6.小麦事ベーキングパウダーを混ぜておく。混ぜたら4に入れる。木ベラで混ぜる。

7.Paledoniaよりもゆるめに。かたかったら水を入れてゆるめる。

8.パンケーキみたいに、オーブンに入れるバットの上にタネをたらしつつ、形を整える。

9.オーブンで、300℃くらいで、30分くらい焼く。

 

砂糖ではなく黒糖を使うので、ソフトでもちもちした食感になる。これを砂糖にしてしまうと、クッキーみたいに硬くなってしまうらしい。

胡桃とか、ナッツを入れてもとても美味しいと思う。あとは是非一度オレンジやレモンの皮を入れて作ってみたい。ただそんなことを話したら、それはもうPaledoniaじゃないねと言われてしまった。八つ橋はどこまで八つ橋かっていうのと同じような感覚なんだろか。