社会主義、、
政府のこと、市役所のひとたちのことを悪く言う市民のひとびとが最近特に目に付く。
地方の小さな村は、チャベス大統領が行ってきた無料教育(Misión Robinson I y II, Ribas, y Sucre)や家屋の無料提供(Glan Misión Vivienda)などのプロジェクトの恩恵をもろに受けているので、政府や行政に頼る部分がかなり大きいのだとなんとなく思った。
政府からの補助金がないと、なにもできないという人がとても多い。
もちろん、スタートの段階での初期投資は必要だ。観光サービスに関して言えば、手続きを踏んで観光局に申請すれば、資金がもらえるプログラムもある。
ただ、そのあとのことは、自分たちでやりくりするべきだと思う。売上げをあげるための工夫だったり、商品を仕入れるための仕組みだったり。社会起業関連の本で、インドやバングラあたりはよく出てくるけれど、中南米は少ないよなあ。そのあたりのことを、教えられる人がいたらいいのにな。
個人の事業主で一番儲けているのは、中国人なのではないかと思う。
ドルを持っている、持っていないという問題はとても大きいけれど、中国人が経営している商店の品揃えのよさだったり、早くから遅くまで店が開いていたり、そういう部分でも売上げは違うのではないだろうか。
とにかく、それは市役所側がするべきだ、政府がするべきだ、と市民が思っている範囲が広すぎるんじゃないかという気がすごくする。
こういうプロジェクトを考えているから資金をください、という姿勢ではなく、文化保全のためにプロジェクトすら市役所側で考えろ、という。民芸品、詩人、そういう人たちをなんとか生かせ、という。
文句ばっかり言って、自分たちではなにも考えない。
市役所側は市役所側で課題もたくさんあるのだけれど、なんだかなあ、と思ってしまう。
ベネズエラ以外でもこうなのか、それともチャベスの政策のせいなのか。
「カリスマな政治家がいない、と嘆くのはおかしい。日本でカリスマがいなくてもなんとかなっているのは、国民ひとりひとりがなんとかやっているからだ」、と言っていたのは、糸井さんだったか。
いまベネズエラにひつようなのは、政府に頼らない個人の起業家とそれをサポートする社会起業家、そして情報、インターネットではないかという気がする。
別の隊員が言っていたように、ドルが獲得できるかも大きな問題かもしれない。ネットでのクラウドファンディングも、公定レートでは何もできない。大使館の草の根プロジェクトすらも、欲しい金額に全然到達せず、私の配属先では諦めたのだった。
難しい国だなあ。
というぼやき。