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2014年4月よりJOCV、ベネズエラにてアグロエコツーリズム開発のサポートを。

パーマカルチャーと伝統文化について

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去年一年間、藤野でパーマカルチャーの実習コースを受講し、永続的文化のデザインについて、その考え方やいくつかの実践の仕方を学んだ。

基本にあるのは、資源やものの循環と、それぞれの要素の多機能性を相互に関連づけて、それぞれのものごとが持つ能力を最大限生かせるようなしくみをデザインする、という考え方なのだと理解した。

このパーマカルチャーという考え方を、中南米諸国の山間部や農村・漁村地域で応用できないだろうかというのが今漠然と考えていること。
また、先住民族の文化とも組み合わせることもできるんじゃないか。
コミュニティを外部から遮断するのではなく、外の人が入ることによって、内部の人が自分たちの文化の魅力を再発見するという意味で、観光とも組み合わせることもできるんじゃないか。

そんな意識で、いまここにいる。


ただ、伝統の文化を築いてきた場所が直面している問題、たとえば雇用、肥満、教育、現金収入、そんなことを、パーマカルチャー的に解決できないかなと思っていたけれど、どういう変化が良くてなにがダメなのか、その基準がとても難しいのではないかとふと思った。

たとえば食事。伝統の食文化を栄養の観点から見ると、きっといろいろな栄養素が不足している。そしてそれを変えてしまうことは、極端だけれどショッピングモールを作るのと、レベルは違えど方向性は似ている気もしないでもない。全ては価値観の問題のような気がしてしまう。

ひとまず今は、リスクをできるだけ考えた上で、できるだけ多くの人と対話をすることを心がけて、考えをひっそりと暖めておくことにする。